自主制作車載ラジオやSNSで特撮やアニメの感想をああだこうだと偉そうに言ってるわけですが…
考えてみると、「好きな作品が何なのか」についてあまり各種媒体で言ってませんでしたね。
とくにラジオの方で現役番組の文句ばかり言いすぎているので、「じゃあお前の思う良い作品の基準って一体何だよ」と思った方もいるかもしれません。
「仮面ライダーとか全然興味ない」みたいな暴言もよく言ってますし…
アレは厳密に言いますと、「膨大な数がある特撮というジャンルの中では」あまり熱が入っていない関係上、「好き」と言っていい段階にないというマニア特有の面倒くさいやつも含まれてます。
ということで、今回は子供向けの特撮やヒーロー系の好きなテレビ作品を10個に絞って、かんたんに好きな理由や視聴スタンスあたりと合わせて発表していきましょう。(映画は除外)
なお順位は頻繁に入れ替わるので、あくまで2020年の今この記事を書いてる段階でのランクになります。
目次
第10位|ペットントン
ロボコンとかカブタックとか、同じような着ぐるみキャラのドラマで好きな作品がいっぱいありますが…、今回はペットントンをランクインさせてみました。
ロボコンやカブタックなどは色々な着ぐるみキャラが出てきてにぎやかですが、ペットントンはペットントンと宿敵のジャモラーしか人間以外のキャラクターが存在しません。
じゃあ誰が話を回すのかというと、ちょっとおかしな居候先の一家やその隣人たちなわけですね。
見た目のインパクトが強烈なペットントンさえも食うレベルで個性的な人間たちが毎回暴走する様を眺めるという、あまり道徳的な養素がない変わった作風がとても良かったです。
一方で、たまに猛烈にセンチメンタルな雰囲気になるのも良いアクセントでした。謎な世界に突然放り込まれてしまった、ペットントンの孤独が伝わってきます。
第9位|魔弾戦記リュウケンドー
リュウケンドーは仙台では2006〜2007年頃に放送されてたんですが、2006年はヒーロータイムが冒険者とよくわからん個性の強いイケメンバトルが繰り広げられてて特殊な年だったんですよね。
既にマニアをこじらせていた電子レンジマン氏(当時中1)的にはヒーロータイムが眼中になく、変わった世界観ながら正統派なヒーロー物のリュウケンドーを熱心に見てました。
1つの都市の中だけが舞台になっているという、今でこそ多くなったものの当時はあまりなかった設定。
人間の抹殺でなくマイナスエネルギーを放出させるのが敵の目的という、これも後にニチアサ全般で多用されるものの斬新だった設定でしたね。
昨今のヒーロー物は全部リュウケンドーが大元と言っても過言ではない気がする。(もっと前から似たような設定の作品あるかもですが)
「誰かが何かを狙ってる」という、ふわっとした主題歌の出だしも気に入ってます。
第8位|仮面ライダーW
仮面ライダー、ちゃんとランクインしてます。
やっぱり一番思い入れが深いかつ良い作品だと思っているのは、仮面ライダーWですね。
10年間を総括した末に謎の方向に飛んでいって終わったディケイドの跡を引き継いで始まったW、開始前は期待度がめっちゃ低かったんですが…
2話完結で事件の犯人(怪人に変身する人間)を暴く軽快なドラマ、9つもあるフォームにそれぞれ特長を付けてしっかり使い分けているバトルシーンなど、見ごたえのある作品でした。
それまで平成ライダーというとやたら身内(ライダー同士)で揉めてる印象でしたが、電王と同様ほぼ内紛はなく仮面ライダーが正義のヒーローとして存在していたのも好印象。
第7位|特急指令ソルブレイン
たまたま他の番組見るために加入した東映チャンネルで見たのが出会いでした。
ソルブレインは、「特撮ヒーローものって毎回怪人を倒す似たようなやつだよね」という固定観念を破る衝撃作でしたね。
主に生身の人間が色々な問題から事件を起こしてしまい、ソルブレインがそれを解決して最終的に犯人が悔い改めるという刑事ドラマ風味な作風がインパクト絶大です。
というかGメン'75で見たような回とか普通にありますよね。(犯人と主人公が手錠で繋がれたまま逃走劇する話とか)
ただ…ソルブレインは前後の作品と比べるといささかヒーローの活躍シーンが強引というか…、変身する場面がまったく必要ない雰囲気の回が散見されるのが弱点な気はします。
でも、そんな「あくまで子供向けの番組だからね」みたいな言い訳じみた救助活動などの活躍シーンもまた良いんですわ。
第6位|レインボーマン
1クール1話完結という、1960年代のヒーロードラマっぽい作風が特徴のレインボーマン。
連続ドラマなこともあり、ストーリーが凝ってて面白いためけっこう上位になりました。
敵が偽札とか薬物といったリアルに嫌なアイテムで日本を滅ぼそうとするのが、マニア心をくすぐります。
1970年代初頭に、既にヒーローが7つのフォームを使い分けるという概念が完成されてるのも面白いですよね。
同じ川内康範先生の「コンドールマン」や「ダイヤモンド・アイ」も好きなんですが、全部取り上げてもアレなのでレインボーマンに絞りました。
第5位|シルバー仮面(ジャイアントも含む)
シルバー仮面はロケットの設計図がどっかにあって主人公たちが探す&色々あって旅先で地元の人に煙たがられたりして辛いね、みたいな話。
ジャイアントになってからは理解者の博士と娘が出てきて、多少の安息を得つつ毎回地球を狙う巨大な宇宙人と戦ってます。
中学生くらいの時にファミリー劇場で再放送されていて、ありがたがって見てました。
シルバー仮面ってマニア人気が高い作品で、見てないとマニアとしてアウトな感じがあったんですよね。
実際改めて最近見返しても、陰気さが極まっている前半と多少マシになったもののまだ前半の作風に未練はある感じの後半、どちらもやっぱり好きです。
第4位|ウルトラQ
私が特撮マニアの方向に行くきっかけになった作品は3本ほどあるんですが、ウルトラQはそのうちの1つですね。
2003年頃にドラえもんとあたしンちの時間帯にたまたまチャンネルを回したら、ウルトラQをファミリー劇場で放送してたのが出会い。
おそらくその時に見たのはペギラの回だったと思います。
白黒のちょっと不気味に見える映像でうごめく怪獣の姿に衝撃を受け、その後毎週のようにウルトラQを視聴してた時期があります。
一旦ウルトラを含む特撮モノへの興味はウルトラマンの再放送が始まったあたりで途切れたんですが、その後ゴジラ関連のビデオを借りてからまた復活して今日に至る感じです。
ウルトラQはウルトラマンが出てこないので、話にどうオチをつけるのかわからないのが面白いですよね。
怪獣自体が出てこない回も多いのも、マニア的にはグッときます。(正直普通に怪獣出る回のほうが面白いとは思いますが)
第3位|牛若小太郎
おはようこどもショーの中で放送された、1話3分ほどのヒーロー物です。
基本的には悪の妖怪を倒す話なんですが、「妖怪」というジャンルだからか、ただ敵を倒しておしまいではない回も多いのが牛若小太郎の好きな点です。
本来は良い妖怪だけど誤解から戦うことになったり、戦わないといけないやむを得ない事情があったりみたいな。
異形の者の中では人間に近いジャンルである「妖怪」というモチーフが生かされてて大変良いです。
鬼太郎とかなら30分かけてやるような話を3分で見られるので、時短にもなるぞ!(?)
小太郎の方もかなり話がわかるヒーローで、むやみに妖怪を倒そうとしない感じが格好良いと思います。
第2位|星雲仮面マシンマン
マシンマンは中学時代に本編を知らない段階でいきなりDVD買って見たんですが、高い買い物をした甲斐があった作品でした…。
マシンマンも牛若小太郎と同様、善意の強いヒーローですよね。
そして、敵が主に子供への嫌がらせのために活動している、着ぐるみですらない悪い人間と戦うことも多いなど、東映ヒーローの中でもかなり奇抜な作品です。
今回好きな作品として挙げている作品を全体的に見返してみるとわかると思うんですが、電子レンジマン氏は「悪い怪人を倒す」のがメインの普通のヒーロー物・特撮物にあまり興味がなくて。
単純にそういうジャンルの作品が多く、似たりよったりに見えるのもありますが…
個人的には異形だったり悪い心を持ってたりする相手でも、むやみに抹殺せずできることなら改心させて欲しいと思ってます。せっかくこの世に生まれたキャラクターだし。
マシンマンは破壊活動をするロボットを倒すだけで、人間の敵は改心させるのみに留めるのが素晴らしいです。(強制的に心書き換えてるのはアレな気もしますが)
サッと済ませるのでそのへんの説教臭さはないのもありがたい。
動きの速い激しいアクションシーンや奇抜すぎて愉快な敵の作戦など、他の部分の見ごたえも抜群。
文句なしに、東映のヒーロー物では最高傑作だと思ってます。
第1位|怪奇大作戦
「特撮」ってヒーロー物や怪獣物だけに使う言葉ではないわけで…。
特撮系の番組で一番好きなのは、やっぱり怪奇大作戦ですかね。
毎回起こる科学を用いた犯罪とか怪事件を解決する話です。
怪獣は出てこず、せいぜい様々な事情から異形と化した「人間」がたまに出る程度。
事件により突然人間がバラバラになる、死体が真っ黒に変色する、寺が燃えるなどの場面で特撮がふんだんに使われます。
ウルトラQと同時期にファミリー劇場でやってた「吸血地獄」や「青い血の女」「散歩する首(コレは今見るとカオスさの方が目につく)」
「美女と花粉」などを見てトラウマになり、レンタルビデオ屋にあったビデオの背表紙の冷凍人間を見てトラウマになり…。
ファミリー劇場で他の番組の合間にやってた宣伝映像もトラウマ。
「白い顔」ラストの謎レギュラー子供(すぐ消える)が手を上から下に下げると白い顔に変わっていくところとかすげぇ怖かった。
本編見るとそこはED映像への繋げるための変わった演出というだけで、ストーリーとは関係ないんですけども。
後に平成ライダーのなんだったかの合間に入ったDVDBOXのCMも、やっぱりすげぇ怖かった。(平成の後期によく地上波で流せたなと思った)
まぁ、改めて今本編を通しで見るとわりと変な話もあるんですが…(シーン単品だと出来良いし怖いけどこの話結局なんやねんみたいな回多い)
そして最近の再放送やDVDだと映像がきれいになってるので、「キングアラジンの写真完全に絵だな」みたいな怖さ緩和ポイントも見つかります。
あと怪奇大作戦、タイトル映像とBGMも怖すぎます。
青地でブヨブヨした背景に白でひび割れたタイトルロゴが書かれていて、ショッキングな雰囲気の高音が流れてるやつ。
イヤーな雰囲気で物語が幕を閉じた途端に流れる叫び声と陰気なエンディングテーマも、小学生時代は恐怖でした。
変な話も度々あるので大学生位の時期は「昔は好きだったけど実際はわりとアレなんじゃないか…?」となってましたが、27歳になった段階では「そこもまた面白い」という評価になってます。
怪奇大作戦って、と日本の怪談的なじっとりした怖さをベースとしつつ、海外のジェイソンみたいな動的な怖さも入っててお得感ありますよね。
レンタルDVDもあるので、見てない君はぜひ見てみてくれ!ぼくはTOKYO MXの再放送の録画をブルーレイに焼いて持ってる。
余談ですが、怪奇大作戦(24年目の復讐)は私が大学(映画批評系)に入る際に入試の面接でたまたま取り上げた作品でもあります。(他に宇宙戦艦ヤマトの話もした)
面接の前日に怪奇大作戦を見ていたおかげで進学できたので、ある意味恩人ですね。
おわりに〜特撮視聴は修行〜
私の中では特撮やアニメって趣味というより「修行」なんですよね。
特撮もアニメも、生まれた時点で既に膨大な作品があるわけです。
それらを出来る限り調べて情報を得て、可能なら本編を見ることで実績を解除していって自己ステータスを高める。そんな修行。
作品のマニアというよりジャンルのコレクターかもしれない
中高生時代までは公式配信とかもなくて、見たくても見られない作品が多かったので大変でした。
ソフト化されててもレーザーディスクのみだったり、市場に出回ってなかったり。(ソフトが存在するだけもっと前の時代より楽ですが)
今回取り上げた好きな作品も、初見時はスカパーで偶然見られたとかDVDを頑張って買ったみたいなのが多いです。
やっぱり苦労して見た作品って、思い入れが強くなりますね…。
電子レンジマン氏の好きな特撮番組とは、実は話が面白いとか以上に「気軽に見られなかったレアな作品」なのかもしれない。
この辺は私のフィギュアコレクターとしてのスピリットにも通ずるものがありますね。
録画やソフトの入手と視聴による実績解除=コレクションに加わる的な。
2020年現在だと配信とかソフト化されたのをツタヤディスカスで借りるとかで気軽に作品を視聴できるものが多いので、今特撮マニアになった人はもっと見ることを純粋に楽しめるのかもしれない。
ヒーローのバトルはとくに求めてない
特撮マニアとなった起点がウルトラQや怪奇大作戦なので、私は「格好良いヒーローのアクション」を全然重視してません。
ヒーローや怪獣・怪人の着ぐるみは好きですが。
ここまでの好きな作品に関する話にも、アクションに関する話題ほとんど出てませんよね。
結果的に、アクション主体であるライダー等はあまり私の中で重要視されてない感じです。
アクションが嫌いというわけでもないんですが…バトルアクションより都市破壊とか怪奇現象みたいなのの特撮のほうが好み。
例えば昭和の仮面ライダーだと、怪人とかが溶けたりするシーンや稀にあるミニチュア特撮はけっこう好きです。
【余談】仮面ライダーセイバーが始まりましたね
仮面ライダーの優先順位が低い電子レンジマン氏ですが、特撮番組自体が減った現代では当然見ない選択肢はありません。
ゴーストまではまばらに見てるだけのものも多いですが、エグゼイド以降は全話見ております。
この記事を執筆している9月6日、仮面ライダーセイバーがスタート。
1話の感想は…とにかく子どもたちに見て欲しい!というスタンスが伝わってきたのが私としては好印象でした。
ゲストで子供がいっぱい出てきたり、派手な異世界で目を引いたり、巨大な怪人と戦うインパクトのある絵面があったり。
なんかここ数年マニア向けに寄り過ぎてた印象(あくまでマニアである私から見てですが)だったので、このくらいにぎやかで愉快な作品がちゃんと来てくれると安心です。(お前はどの立場から何を偉そうに言ってんだって感じですが)
ちゃんと人間を守るために戦ってるのも良かった。(ゼロワンも1話時点では人間守ってたけど)
若干強引だったり説明的だったりする台詞回しも、まだ序盤だし個人的には許容範囲内。
物事の良い面に目を向けるアイカツ精神を持つ主人公、良い意味で現代的で親しみやすいです。
今後について若干心配なのはライダーがまた大量に出るらしいこと。
人数多いと持て余し感が強いキャラがどうしても出てきがちなので…、10人以上出るとか言われるとちょっと心配。
わざわざたくさん出すからには、うまく調整してくるんだと思いますが。
セイバー、ひとまず今後も楽しみです。