超宇宙刑事 ギャバン インフィニティが一応最終回を迎えたということで、全話見た感想をまとめておきます。
結論から言うとわりとここ10年くらいでもトップクラスにヤバい感じでした、今までのヒーロー物って話がつまんない年でももっと見どころはあったと思う…。
目次
超宇宙刑事ギャバン インフィニティの良かった点
良かった点は…
ないぞ…?
一応良かった点と悪かった点を半々くらいのバランスにしたいところなんですが、マジで今回はないのでかなり無理矢理絞り出す感じになります。
ルミナスの先生が面白かった
完全にただの一般人なのに、キキを狙撃して倒す、なぜか企業コンサルタント的な方向の先生に転職する、キキの頭を机に思いっきり叩きつけるといった大暴れを見せてくれた坂浦先生は面白かったです。
そもそも怪人や悪人と戦うのがメインの番組なのにここが一番面白い点になってしまっているのがこの番組を象徴しちゃってる感じがありますけども…。
とくに終盤の鴉麿とルルギエという当番組内で一番個性が強い悪役2名に挟まれて妙に親切にされつつ先生的なノリで信者を仕切っている光景は独特の面白さがあったので、最終回で全員倒されてしまいましたがオメガホーンでもいっそまたこの3人が集結して仲の良さを発揮してくれれば楽しそうだなと思いました。
あと一応鴉麿とルルギエもそれなりに敵として魅力はあったので、それぞれ出てきた時にすぐ退場させずにずっとその世界のボス格としてレギュラーでいてくれたほうが番組は盛り上がったんじゃないかとは思いました。
EDの真顔ダンス→祈り→ワニパト登場で笑顔の流れが面白かった
本作のエンディングは戦隊シリーズに続いてサビでダンスしているのですが、一旦全員が無表情でダンスするところから始まります。
途中でカレルの謎の祈りと若干のタイムラグを挟んで笑顔ダンスになります。
重要なのはカレルの祈りの後、笑顔になるとともにワニパトが参戦する点。
ワニパトが来る→みんな笑顔になる、つまりあの場の連中にとってワニパトの存在意義はとても大きいわけですな。
本編でも大佐がまだ態度の悪さを極めていた頃のワニパトを見て「癒される」みたいなことを言っていたり、またEDラストでは明らかに鰐淵くんの元へ弩城怜慈が駆け寄っていたりとこの番組はワニパトに対する熱い思いを抱いているキャラが多い説があります。
このへんに限らず妙に怪しい空気感の場面は多いためにこういった「謎のBL的考察」をする分にはわりと面白いのがギャバンインフィニティでした。
半年で終わった
とにかく内容がない番組だったので、これが1年ものだったら悶絶していたと思います。
おそらく話数が倍でも順当にルミナスとブシドーのキャラの掘り下げが全然ない単調な回の量が倍になるだけで弩城怜慈の掘り下げが増えることはなかったと思うので、放送スケジュール的にはちょうど良い引き際でしたね。
超宇宙刑事ギャバン インフィニティの悪かった点
全部。
ストーリーが低調、どう見ても練り込み不足かつ手抜き
ブンブンジャーの時もそうだったんですが、30分番組というボリュームに対して描く内容が10分くらいで終わるものになっていてとにかくスカスカな回が多かったというか全話そうでした。
ブンブンの時は怪人は毎回違っていたしアクションも面白かったのでそれでも一定の満足感は得られていたものの、ギャバンは怪人が基本的に1種類かつアクションが面白い回も片手で数えられる程度なのでイマイチさがより深刻化していた気がします。

またブンブンの時は「なんかやろうとしてたら怪人が出てきたから倒したよ(完)」の合間に不定期に不快気味のゲストを絡めたりメインキャラが微妙な行動して株を下げたりする人間ドラマが挟まる感じでしたが、ギャバンは後者寄りの回が多かったのも何見せられてるんだろう度が高かった気はします。
話は強引すぎたり意味不明だったりする場面が多く、「今回はこういう話でどうでしょうか」というシナリオ作成の会議があったとして、そこから初稿として作られた脚本が何も付け足したり直したりされずそのまま映像化されているような駄目さでした。
警察物なのに犯罪に対しての姿勢がけっこうガバガバなのもキツいです、まぁ真摯すぎてもソルブレインとかみたいに爽快感皆無になる危険性はあるけど旧作より刑事要素強めてるからにはここはもっと丁寧にしてほしかったかなと。
爆弾魔が設置した爆弾を警察が総出で探して見つからなくて屋上に平然と置いてあった回とか、エモルギアがけっこう闇のアイテムっぽいのに持ってた人に対しての対応がぬるすぎたりとか反応に困った…。
スタッフの腕がないというよりは口出しする人がいない結果テキトーな状態でも全部通っちゃうみたいな感じで(完全に想像で言ってますけど)、ただの出来が悪い作品よりも「こういうのは嫌だなぁ」という印象ですね。
キャラが薄すぎる
ブシドーやルミナスのメイン回が主人公の弩城怜慈よりも圧倒的に多くて(というか弩城怜慈のメイン回と言えるものは縦筋エピソードのみなので本人をしっかり掘り下げる話は1本もなかった)、そのわりに刹那やキキコトのキャラが掘り下げられず薄いまま終わったのもアレ。
ブンブンの時点でかなり怪しかったんですが、ギャバンはそれ以上にキャラが薄かったですね。
なんというか普通のテレビドラマなりアニメって最初に用意された設定から色々な話を経てキャラクターが掘り下げられて広がっていくと思うんですが、このスタッフの作品って何も広がらないしそのうえで「そのキャラを理解するうえで重要な過去」を終盤近くまで放置するのが本当に微妙。
大也の過去とか隠す意味ないのに終盤までずっとぼかしてて明かされた際もわりとニチアサで出せる限界超えてるからか「察してね」みたいな感じでおいおいという感じでしたが、弩城怜慈に至っては最終回の最終決戦で過去が明かされた…。
刹那は全部が匂わせなだけで番組終わっちゃいました。
クナイは過去をナレーション処理して以降はとくに広がらず、キキコトは一応過去回想こそ多かったもののこれといって掘り下げには繋がらず「昔からこいつら感じ悪かったんだな」という負の掘り下げだけ進んだ感じでした。
いてもいなくてもいいようなキャラがちらほらいるのもアレ、大佐とかアギとまとめて何も問題ないしなんで最終回1話前にこいつの次元移動にあんな長い尺取ったのか謎すぎた(大佐自体はべつに嫌いなキャラというわけではないんですけども)
下手すりゃ一番掘り下げられたのはワニパトなんじゃないか?この番組。登場人物に魅力がないと視聴モチベーション上がりづらいなぁと感じた半年でありました。
あと怪盗フェイドってどこに行ったんですかね、最終決戦で放置されてたからにはオメガホーンにも出るの?
ナレーション処理が多すぎる
ギャバンを語るうえで欠かせない問題点としてはやりすぎレベルなナレーションの多用が挙げられます。
ライヤの過去周りとか敵との遭遇とか、番組内の盛り上がりそうなシーンは逐一「こういうことになった」みたいなナレーションで処理されるんですよね、ドラマなんだから映像で見せろや!!!
怪人が1種類しかいない時点で映像化の手間掛かりそうなシーンを作ってる予算もないのかも知れませんが、この品質で通すならもう番組作るのやめたら?とは正直思ってしまいました。
あとギャバンの蒸着シーンで毎回ナレーションが流れますが、そこで1ミリ秒で変身すると言ってるのに変身中を敵に狙われる展開が異様に多くて台無しになってるのもちょっと気になります。
またデスギャバンと戦う回で、緊迫した場面なのに律儀に蒸着ナレーションを挟んで空気がぶち壊しになってる回があったのも気がかり。ただ毎回流せばいいと思ってる感じで考えが足りないんじゃないかと思いました…。
ギャバンとか高次元ってなんなの?
ギャバンは銀河連邦警察で1人だけがなれる称号→ギャバン試験に通ればなれて交代になるらしい→高次元に選ばれた存在といったようにコロコロ方向性が変わっていくのも意味不明でした。
とくにカレルから弩城怜慈がギャバンに任命されるシーンは深刻なムードで「試験に通って良かったね」みたいな空気では全然なかったので、最終的にカレルもそうだった高次元はともかくとして途中の試験云々のノイズ感が凄いです。
高次元も細かく見ていられないので試験を通して選ぶよということでギリギリ納得できなくはないが…
そもそも高次元って急に出てこられても全部そいつの掌の上みたいになって茶番っぽくなっちゃうので、いらない設定だったなぁと思います。悪の軍勢が大暴れしてる一番まずいタイミングで謎にギャバン全員解雇しようとするのも不可解過ぎた。
戦闘つまんなすぎ、怪人がエモンズだけ
本作を語るうえで特撮ヒーロー番組としては一番重要となるのが、怪人が1種類しかいないことですな…。
腕が4パターンあってたまに混ぜたやつも出るというだけで、マジでエモンズ1種類で終わったのは衝撃的でした。一応ルルギエがアーマー着けたり終盤鴉麿にマスクが追加されたりしたからデスギャバン含め4種類はいたことになるか…?
このエモンズ1種類でももっと個性があればまだ良かったんですが、喋らないし腕を活かしたギミックとかも見当たらないし重そうな着ぐるみでアクションが面白いわけでもないということで最悪でした。
デザインもおそらく「腕以外は変わらないからこそ全体的にしっかりしたものにしよう」と思ったんだと思うんですが、情報量が無駄に多いため腕を変更したところでそこが目立たない問題も発生してましたね。
キラメイジャーの邪面師とかマシンマンのなんとか男系みたいな安っぽいやつでもいいから毎週違う敵にしてくれたほうが良かったとは思いました。(邪面師にもドリル男等にもとくに不満なかった)
そもそも感情の暴走で出てくる怪人なのになんで全部見た目同じで個性皆無なんだよエモンズ
序盤はエモンズに加えて鴉麿やロン毛超能力者、戦闘ロボット人間といった生身でも一応印象に残る敵がちらほらいましたが、後半はほとんどそういうのもなくなってしまい戦闘の見どころが全然なかったですね。
またギャバンのアクションもちょっと物足りないことが多かったですね、最終回は流石にそれなりに良かったですけども。(アニメパートは今更ストレンジの真似して入れただけみたいで微妙だったが)
技名を言わないし激昂モードみたいなのもあまりやらないし、名乗りもただつぶやくだけで見せ場が戦隊からだいぶ削られちゃってるため盛り上がらないんですよね…
ブシドーは比較的アクションの見せ場があった方だと思うしインフィニティもデス・ギャバンと戦う時は流石にそれなりに良い時も度々あったんですが、ルミナスは本人があまりアクションしないので厳し目。寿が変身した時期が一番マシだった気がします。
ライヤは追加メンバーなのに途中から空気化するし初登場は「インフィニティの株を下げたくない結果全然奮わない」みたいな感じだったので一番深刻かも…
ロボ戦も少ない
おそらく「ただ戦うだけのロボットは面白くないし戦隊と被るだろう」という判断があったんじゃないかと思うんですが、コスモギャバリオンのロボ形態はトラップがある空間を走り回るとか釣りとか戦闘以外での活躍が多かったですね。
わかりやすい戦闘が少ないうえで後半のキングオージャーとそんなに変わらない登場頻度だったので、試行錯誤はうかがえるもののあまり面白くはなかったです。
ドンオニタイジンみたいな手短なやつでもいいから毎週戦って敵を切り捨ててくれ…
集めたくならなかったエモルギア
純粋に絵が微妙、活躍も1話でゴチゾウみたいな感じかと思わせて以降はほぼモブと魅力がなかったですねエモルギアは。
能力が洗脳か行動不能化でほぼ全部同じだったのも見せ方が悪すぎたなと思いました。
ちなみに玩具の方も「回すタイプのエモルギア」がめちゃくちゃつまんないしコスモギャバリオンを通して鳴る音声もまったくおもしろくなくて、私はコスモギャバリオンとインフィニティのアクションフィギュアを買ったんですが「ロボとかエモルギアはもう集めなくていいや」と早々になってしまいました。
終わってない
PROJECT R.E.D.はクロスオーバーを重要視しているようなのでどうせちゃんと終わらないだろうとは思ってましたが、思ったより終わらなかったですね。
ただ再生怪人どもを再逮捕してデス・ギャバンを一応倒しただけという…
アザ・ゾルスは概念みたいなもんのようなのでどうせ本作で倒すことはないというか下手すりゃ一生倒さないだろうとは思ってましたが、やっぱりわかりやすい最後の敵がいないのはパッとしなかったです。
そして最後弩城怜慈が失踪して投げっぱなしで終わってしまいましたが、これで来週からオメガホーンですと言われても全然気分を切り替えられないぞ…?
ディケイドの最終回を当時見た時の気持ちが蘇ってきましたが、そういえばアレは仮面ライダーWの第一話が奇跡的な面白さだったのでしっかり切り替えられたからオメガホーンもそうであってほしいかな…
またラストシーンでギャバリオントリガーが宇宙空間に放置されてましたが、コスモギャバリオンと形が同じな結果パッと見でよくわかんない映像になっちゃってたのはだいぶヤバかった気がします。
本当に何も終わった感がないうえでオメガホーンはスタッフ続投みたいなので、実質タイトルが変わるだけで延々ギャバンのキャラは出てくるような感じになるんですかね。(それはそれでオメガホーンから入った人がわけわかんなくなりそうでどうなのかなという懸念があるが)
まとめ
こんなに面白くないヒーロー物も久しぶり…と見せかけてキングオージャーとブンブン無理・ゴジュウに至っては序盤で脱落してるのでまぁいつも通りのスーパー戦隊シリーズでした。そもそも同時に放送してるゼッツも話やキャラのイマイチ差では同程度にヤバいしな…
結局シリーズ名をPROJECT R.E.D.にしたところで悪いところは全部引き継いだうえで良いところは消えちゃった感じ、シリーズ一発目にこれではなかなか今後に期待しづらいのが事実であります。
オメガホーンって予告では戦ってるのがエンカクとカラバリエンカクだけだけどどのくらい戦闘あるんだ…?
そもそもなんで「全く新しいシリーズ」の初っ端が「宇宙刑事なりメタルヒーロー第1弾のリブート」なんだよと発表時に思いましたが、最後まで見終わってもそこの違和感は拭えなかったですね。
もっともコレが仮に全然知らないタイトルだったら私はコスモギャバリオンやインフィニティに該当する玩具を買ったか怪しいので、物売る番組としてはギャバンである意義はあったのかも…?
まぁ色々と興味深い作品ではありました、しかしスタッフが続投な時点で正直オメガホーンに期待しづらいため最初の3話くらい見て無理そうだったら流石に追うのは一旦止めるかもしれません。(序盤が微妙に感じた作品が途中から面白くなることって平成の頃はたまにあったけど令和に入ってからはほぼない)