ついにゼロワンが本日を持って放送終了ということで、感想をまとめておこうと思います。
エグゼイド以降はなんだかんだで全話見てる平成ライダーシリーズ、ゼロワンも色々あったもののちゃんと全話見終えられました。
目次
仮面ライダーゼロワン、良かった点
まずは1年間見てきてよかったと感じた点から。
これ書かないと猛烈にバランスの悪い記事になっちゃうと思うので、ちゃんと書くぞ!
ライダーのデザインは全体的に良かった
良くも悪くも年々奇抜さ重視になってきていた平成ライダー。
2年前のビルドあたりからややストレートな方向に戻りつつありましたが、令和かつ21作目という節目で純粋に格好良い感じのデザインで仕上げてきたのは一周して斬新に感じられて良かったです。
特に主役のゼロワン、黄色を基調とした今までにないカラーリングやシンプルな外装・模様でありつつバッタモチーフという原点回帰もしてるのがかなり好みでした。
ライジングホッパーにちょっと模様足しただけのシンプルな最終形態・ゼロツーも良い発想でした。(欲を言えばフリーザ完全体みたいに、ゼロワン以上にシンプルになってればなお好みでした)
映画限定ライダーやほぼ出番ない亡・雷あたりも含めて、ライダーのデザインは高水準だった印象です。
個々のキャラクターは悪くなかった
ストーリーや実際に作中で行っていた彼らの行動諸々はともかくとして…、キャラクターは全体的に悪くなかったと思います。
なんで作中で最終的に許された感じになったのか謎なレベルで悪行を重ねていた天津さえ、最終的にその自由さがわりと好きなキャラクターになりました。
アクションシーンは良い回も多かった
最終回やメタルクラスタ登場回など、CGなど取り入れつつ派手なアクションが展開される回が度々あって良かったですね。
特に後半の、滅亡迅雷4人とサウザーが戦う場面が個人的に良かったです。
サウザー登場からしばらくのワンパターンな吸い取り棒バトルとか、たまにあった怪人が出てきてやばいのに棒立ちしてる場面みたいなのはいただけなかったですが…
苦境に負けず放送を続けてくれたことに感謝
5.5回くらい総集編は入ったものの、もはや娯楽が殆ど失われていた春先にも毎週放送してくれたのは本当にありがたかったですね。
総集編も(後半は苦しさが感じられたものの)新規ナレーションなどがあって、飽きさせないような努力が感じられて良かったです。
仮面ライダーゼロワン、アレだった点
ゼロワンって話単位で見れば盛り上がってるシーンとかいっぱいあるし、これまでのことを気にせず加点方式で見ればわりと高い点数にもできると思います。おそらく。
しかし前の話と説明が食い違ってるとか、なんでそうなるのかわかんねぇぞコレみたいな場面も多い(脳内補完するにしても限度があるレベルの)ので、文句も書こうと思えばいくらでも書けてしまうんですよね。
極力短くまとめつつ、アレだった点を書いていきたいと思います。
ヒューマギアにあまり魅力を感じなかった
本来はただの企業が作った製品であるヒューマギアたちに徐々に感情が芽生えていき、最終的に人権を求めて暴動を起こす状況に至る…という流れだけ見れば面白そうなんですが。
ヒューマギアと人間のドラマに割いている尺自体はそれなりに長かったものの、なんか「ちょっと嫌なことが起こったら暴走して人を襲ってしまう危険なロボット」という印象が途中から強くなっちゃったのが微妙でした。
「ヒューマギアが台頭すると人間は仕事を奪われる」みたいな回まであるし、作中で全ヒューマギアが回収・廃棄されても人々が生活に支障をきたした感じはなかった(終盤ちょっとあった程度)しで、じゃあこんなのいらんだろみたいな。
なんかヒューマギアの存在により生じる問題に触れるだけ触れて、明確な答えを出さないまま次に進む傾向にありましたよね。他には映画の「ヒューマギアの労働対価問題」とか。
製品(夢のマシン)から意志を持つ人間と同等の存在として認められていく話かと思ったら、わりとそういう発展もないまま終わっちゃったのが残念。
もしかしたら、冬の映画でそのへんに答えが出されるかもしれないですが。
ライダーの戦いが邪魔
「ヒューマギアのドラマを描こうとするとライダーの戦いが邪魔になる」的なことはスタッフのインタビューでも触れられてたと思いますが、本当に邪魔でしたね。
あのお仕事5番勝負も、「毎回怪人とライダーのバトルを入れる」という制約があるがために微妙なインチキやヒューマギアの暴走シーンみたいな本来不要な要素を入れなきゃいけなかったんだと思います。
しかしながら仮面ライダーゼロワン、人間とAIのドラマを描く作品である前に「仮面ライダー」なんですよね。
ライダーの戦いが邪魔だと感じてしまう時点で、根本的な部分に問題があった感は否めない…。
あとライダーを増やすだけ増やしてとくに活躍もないまま放置…みたいなのが多くて、人数を持て余してたのも惜しいです。
基準がわからない
・ヒューマギアはゼツメライザーで怪人になったらもう戻れないので復元後の個体は見た目だけ同じ新キャラ
・アークの電波で怪人になったヒューマギアは壊されてもバックアップで戻せる
・ゼツメライザーで怪人になった弁護士ビンゴはバックアップで全部そのまま戻せたっぽい
・癇癪起こした滅に粉々に破壊された農業ヒューマギアもなんか復元できた
・メタルクラスタの剣を使えば怪人になったヒューマギアを元に戻せる
・ヒューマギアキーを使えば素体にヒューマギアの記憶(シンギュラリティのデータとかもOK)や姿を移せる
・イズのヒューマギアキーもあって機能停止したイズはそこから起動できる
・イズやワズはゼロワン計画の関係でバックアップがないから壊れたら復元できない
この辺とか、ゼロワンは「どこまでできてどこからは出来ないのか」という基準があやふやな場面が多かった印象。
後からできることが増えるの自体は良いんですが、どんどん新しい情報が出てそのまま流れていくのでついていけなかった。
最終回のラストで見た目だけ復元されたイズも、声優ヒューマギア回で否定された「死んだ人の姿かたちをそのまま復元している」のと変わらないように見えて違和感があったり。
「お仕事」というテーマは良かったけど…
世の中の仕事を紹介するという毎回のストーリー自体は、子供番組らしくて好印象だったんですが…
特定の職業の印象を下げているように感じられる場面が散見されたのは、個人的にちょっとイマイチに感じました。
特にお仕事5番勝負、不正を行う人間が出てきてフォローなし(またはなんか最後だけ良い話だった感出して終わり)みたいなのが多かったですね。
とくに「政治家は悪」「警察は信用ならない」みたいに一方的に描いてフォローなしなのは、流石に偏ってないですかね。
誰か悪役を出さないと仮面ライダーとして成立しなくなるので、そのへんの塩梅はかなり難しかったんだと思いますが…
都合の良いアイテム・アイちゃん
大人の事情でねじ込まれた+ストーリー進行的にもうあの部分にしかねじ込めるスペースなかった感MAXの犬はこの際いいとして(良くないが)、アイちゃんは近年稀に見る問題アイテムでした。
本来主人公が頑張って説得しなきゃいけない問題を抱えたサブライダーたちを、スマートスピーカーが勝手に説得してしまうという。
一応「彼が考えたアイテム」ということで、間接的に或人が他の連中を改心させたと言えなくもないですが…
来週からは仮面ライダーセイバー
色々あったゼロワンですが、あとは映画を残すのみ。
来週からは新番組の仮面ライダーセイバーが始まるということで、次のライダーにも期待です。
ゼロワンはちょっと扱おうとしたテーマが複雑すぎて扱いきれなかった感が強いので、個人的に次はもっとシンプルで明るいドラマをやってくれると嬉しいですが、どうなるでしょうか。
今の所ほとんど情報も仕入れてないので、しばらくは新鮮な気持ちで楽しめると思います。
ところで最後に一つだけわからないことを書いておきたいんですが…、滅って一回倒された後になんで刃達によって復元されたんですかね?私がどっか見逃してるんでしょうか?